憧れのくるま、トラビーちゃん。

もうかなり昔の話になるが、2つの車(モチロンおもちゃ)を大事に自分の部屋に飾っていた。白と水色。大人になったら、こんなかわいい車に乗りたいなあと思っていた。
『これはなんていう車?』
いろいろな大人に訊いてみたけど、誰もこの車の車種は知らなかった。ある人が、『フォルクルワーゲンの大昔のカタチなんじゃないの?』と言ったので、しばらくそれを信じていた。
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時がたち、大人になっても、自分の車を持つ機会は来なかった。もう一生ないかもな、と思い始めていた時、その機会は急に訪れた。アメリカへの転勤だ。最初、(運転なんて、自分にできるかな?)とかなり心配した。でもなんとかすんなり免許も取れて、車を買ってもらう運びとなる。

初めての車選び!当然、ずうっと心の奥にあった、あのレトロなかわいい車、ああいうのが欲しいと思った。あれになら乗りたい!
でも、そんな車、売って無い。当然だ。どう見ても古すぎる。やっぱり大昔にヨーロッパあたりを走ってた車なんだろうか?あーあ、あんな車を愛車にしたいという夢はアッサリ破れた。

妥協するなら・・・VWビートルの旧型、あれならまだいいなと思った。新しいのは窓のカタチが分度器みたい。モダンでシャープで、ちょっと違う。でも旧ビートルなら・・・・・・でも、もし手に入れたとして、車の知識も一切無く、言葉もろくにできないこのアメリカで、どうやって乗りこなすというのだ。故障した日には一体どうしたらいい?おまけにマニュアルなんて運転できないし。
しかも、数年後には売却して日本に帰らなければならない。故障しにくく、信頼性があって、人気もあって、売り易い車といえば、もう日本車しかなかった。そして、新車が妥当。選択肢は必然的に限られていた。

そうなると、もうなんでもよかった。あんなかわいいレトロな車に乗れないんならどれでもいいやと思った。適当に、新米ドライバーが運転しやすいのを買っときましょうということになった。
でも、乗り始めてみたら・・・・・・自然に愛着が湧いて、こんな平凡な車でも、ちょっとばかり可愛いものに思えてくるから不思議。手放すときはきっと、ちょっと寂しかったりするだろう。

それはともかく、ずうっと心の中にはやっぱりあの車があった。いつかあんな車に乗れたらいいな。せめて車種を知りたい。きっと実在した車に違いないーって。
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すると最近、たまたま見つけた本にその車のことが書かれていて、ついにその車の正体を知ることとなった!!
それは、『torabant』。
トラビーという愛称で呼ばれている、旧東ドイツの小型乗用車だった。
ボディは繊維強化プラスチック製!生産中止後10年以上を経過し、走行性能・安全性・環境性能が数十年前の水準ということもあって、旧東ドイツ地域および周辺諸国においては急激に淘汰されているそうだが、それでもチェコ、ハンガリー、ルーマニアなど、東欧の田舎へ行けばまだまだ活躍しているらしい。走ってるとこ生で見たーい!!

そう、憧れの君はやっぱりアナログなかわいいヤツだった。ポンコツでもいいから、こんな子を愛車にできたらいいのにな。いや無理か。。。でも、ま、とりあえず、長年憧れ続けていた車の正体がわかって、かなりスッキリしたのである。
by cinnamon-didier | 2006-02-05 07:45 | お気に入り
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